ファイリングのお悩み

医科、歯科の診療所(クリニック)のファイリングのお悩み

A.
カルテやレントゲンなどのご専門の書類については、保存期限や保存方法など厳格に定められているので、これは税理士等の口を出せる範疇ではありま せんが、こと経理関係・給与関係の書類については、医科、歯科の診療所(クリニック)だけに限らず、どのような業種の事業所でも、お悩みは同様です。
B.
当方が幾つかの診療所(クリニック)とお付き合いをする限り、おそらく先生方の事務室は、下記のような書類(経理的には証憑といいます。)であふ れているのではないでしょうか。スクラップブックに一枚一枚貼るのは相当煩雑な雑務となります。当方が提案するファイルリングとして、下記のような整理で 充分ではないかと思います。

【1】業者からの請求書や納品書

1.
診療科目によりますが、医薬品や消耗品などで、同じ業者と継続して取引をする場合は、業者ごとに整理しておく方が良いようです。理由としては、業者ごとに請求書のサイズが異なるため、ファイリングに苦労しますし、あとから納入単価などチェックする場合に便利だからです。
2.
それ以外の請求書は、まあ実際に支払った日付順で結構ですから、一括してファイリングすれば充分だと思います。この際に注意すべきは、たとえB5の請求書でもパンチの穴を上にそろえて穴をあけるなどして、必ずA4の2穴のリング・ファイルに統一すべきと思います。
2穴ファイリング
3.
ときどき、クリヤーファイル(透明な袋状のもの)に入れておかれる方がありますが、あっという間にパンパンとなってしまい、あとから見るときに、書類の出し入れが非常に煩雑で、お勧めできません。

【2】細かな通知書や納品書

金融機関などのハガキ状の通知も困ったものです。上記A4のファイルでは困難ですので、後述するような蛇腹のファイル(ポケット式のもの)の該当月のボッ クスに放り込んでおけば構わないと思います。おそらく自動落ちとなっている支払先ですから、金融機関、公共料金や信用力のある業者で、それほどチェックが 必要な内容とは思えないからです。

【3】先生の立て替えた経費などの領収書

1.
これについては、サイズが小さいため、まことに煩雑な思いをされていると思います。当方では12以上の区切りがついた蛇腹のファイル(ポケット式のもの)をお勧めしています。
2.
これに入力済みの領収書などを月別にいれておけば、税務調査の際にもすぐ探しだすことができますし、金額も安いものです。1年ごとに1冊という考え方で保管しておけば、場所もとらないうえ、細かな領収書もバラバラにならず便利だと思います。(実際に当税理士事務所でもその方式で保管しています。)
3.
それほどボリュームがなければ、前述した請求書なども一緒に入れておいても構わないし、収入と支出で各々1冊ずつ作成しても良いかと思います。

【4】レジペーパー

1.
意外と悩ましいのがこのレジペーパーです。細長いうえに、ペラペラのため誠に保管に苦労する代物です。
2.
これだけはスクラップブックに、無理やり貼っている先生方も多いのですが、レジペーパーのサイズにもよりますが、いわゆる名刺ファイル、名刺 サイズのポケットが1枚につき9袋くらいついているもので、用紙を買えば継ぎ足せるものです。これに、折りたたんで差し込んでおく、という方法がいいので はないかと思います。

【5】その他役所への書類は、対外的にも重要となりますので役所ごとに、下記のような区分で、A4のリング・ファイルにファイルしておきます。

1.
税務署への申告書(いわゆる決算書や確定申告書です。)
2.
東京都への届け出関係(とくに医療法人の場合)
3.
保健所への届け出関係
4.
法務局への登記関係(医療法人の場合など、毎年登記が必要なものです。)
5.
従業員の社会保険や雇用保険に関する書類(インデックス用紙を間において、従業員の履歴書なども一緒にファイルしておいた方が良いと思います。)

【6】給与関係

1.
毎月の給与明細の控えは取っておかなくても、当方でA4の従業員別の明細一覧表をお送りしますので、それをファイルしておけば充分です。
2.
また、紛失されても当事務所でも3年ほどはデータを保管しておりますので、あまり神経質にならなくて結構です。
C.
そうは言ってもなかなかイメージが湧かないと思いますし、今からファイルを整理し直すのも面倒なので、最初は当方の担当者といっしょにお邪魔して、書類整理を行うケースも少なくありません。というのは、現地での書類がキチンと保管されていないと、結局は会計事務所も困るからです。